
先月4月8日にペルーでパーソナルアシスタントが法制化されたことをお知らせしました。
そこで触れたように、これはやはりCONADISが、APECから資金提供を受けて実施する「脱施設プロジェクト」に法的な裏づけを与えるものであることが、文書を精査することによって明らかになりました。そして、上記法令にとどまらず、立て続けに関連の省内決議がCONADISを管轄するMIMP「女性・弱者省」より発表されておりますので、合わせてお知らせします。
とりわけ、4月28日に官報で発表された RM N° 000214-2026-MIMP。この決議は重要なもので、国際的にも注目されています。 ラテンアメリカでは障害者権利条約12条で定められた「法の下の平等な権利」に従って、知的・精神障害者などについて、代わりに法的な手続きを代行する後見人制度を廃止して、市民としてのステータスを回復させる法改正が各国で続きました。私たちがコスタリカのプロジェクトで成立させた9379号法もその一つですが、ペルーでは2018年に民法を改正することによりこれを実現し、内容が徹底していたため世界的にも大きな話題となりました。その後、コロンビア、アルゼンチン、メキシコ、パラグアイでも同様の法律ができています。
この民法の改正は翌年 DS N° 016-2019-MIMP として法律になったものの、実施されないまま 放置されていました。それが今回、MIMPの省内決定によって実施への道筋が期限付きで具体的に示されたことになります。前回の投稿で触れたCONADISの「脱施設プロジェクト」の中心の取り組みは、CAR(Centro de Acogida Residencial)と呼ばれる、CONADISが運営する主に知的障害者を収容している施設にいるみなさんを地域に帰すことにありますが、今回の省内決議によって具体的なアクションや数値目標なども定められ、7年経ってようやくゴーサインが出たことになります。
現地ペルーからの情報によれば、すでに地域にいる障害者のみなさんがパーソナルアシスタントを使い自立生活を始めるのは、上記の施設からの地域移行の後であるように伝え聞いていますが、私たちに関連する事柄として、4月27日に出された RESOLUCION DE PRESIDENCIA N° D000088-2026-CONADIS-PRE という決議では、Sinapedisという国の障害者の協議機関の設置とともに、Instancias de Diálogos という機関の設置が地方自治体に定められています。これは日本の地域自立支援協議会やコスタリカのCOMAD(障害者アクセス委員会)と同じような仕組みを整備しようとしていると思われます。これには自立生活センターなど障害者の当事者団体などの参加も見込まれており、日本やコスタリカと同様に、パーソナルアシスタントの制度の導入とともにこうした仕組みの整備が始まるのが興味深いです。
私たちRELAVINとMVIPペルーの自立生活運動グループとで、現在6月末にこのパーソナルアシスタントの法制化を広く知ってもらうための Webinar を準備しています。冒頭の写真はその協力を依頼するために、障害者の人権擁護団体のSodisにバルバラとマリアアレハンドラが行ったときの写真です。
また来週28日には、パーソナルアシスタントをきちんと職業としてペルーの社会に導入するため、この二人がILO(国際労働機関)に行って話し合いを持ちます。ここでは、私たちがメキシコのみなさんをいっしょに作成したパーソナルアシスタント職業規定がペルーで適応可能かを探ることがこのミーティングの目的の一つとなっています。

バルバラのリマの自宅で。2020年2月、コロナ禍直前でした。
ペルーの自立生活運動は、2013年にメインストリーム協会で研修を受けてバルバラが帰って頑張って活動をつづけていたものの、なかなか後につづく人たちがいなく、国全体での認知がされていないのが問題だと思っていました。
そこに、去年はJICA沖縄の研修に保健省のマリア・アレハンドラ、その後のメインストリーム協会での自立生活研修にはアレキパからロイが来て、ふたりともとても日本の自立生活に感銘を受けて帰ったので継続して連絡を取りながらその後をフォローしていました。ここで報告してあるように、ロイはあっという間に仲間を集めて自立生活センターを立ち上げ、マリア・アレハンドラとは彼女を通して保健省とRELAVINは協定を結ぶことになり現在手続中です。
何年もぜんぜん動かなかったのに調子が出てきたなと思っていたら今度は、国の障害者担当機関のConadisが、APECの資金を獲得し、5年間の脱施設のプロジェクトが実施されるという知らせが届きました。この案件を管轄している部署の代表者であるマリア・ルイサさんは3月にコスタリカであったJICAとConapdisの第三国研修に参加しすでにウェンディとも知己があり、ペルーの帰国研修員グループとこれの実施に向けてのコーディネート用Whatsappグループを作っていつでも連絡が取れる状態にしてあります。
ここまででもすでにかなりすごく、コロンビアと並んで域内では最も進捗の顕著な国となっていたのですが、4月8日の官報で、なんとパーソナルアシスタントの制度が管轄するMIMP女性弱者省が、29973号法(障害者基本法)を改正する法令 DS N° 001-2026を発布することによって制定されました。ここにClaude Codeと作ったポイントのスペイン語版があります。以下簡単ですが法改正のポイントを挙げておきます。